ヨーロッパの都市は公共交通機関が整備されているのでつましい旅行者は助かります。特に乗り放題の1日パスやウェルカムカードなどを持っていると、なれない町で切符売り場を探さなくて良いし、乗り間違えても乗り直せばいいので非常に便利でした。ブダペストのホテルのフロントで交通パスを売ってないかと聞くと「売ってないが、65歳以上なら公共交通はフリーだよ」という。半信半疑でバスに乗って見たけど、全然問題ない。地下鉄の切符売り場で「65歳以上はタダだと聞いたけど本当か?」と聞くと証明するものを見せろというのでパスポート(コピー)を見せるとOKとうなずく。ブダペストは良い町だ、高齢者を大事にする町だ、とすっかりうれしくなってしまいました。
地下鉄、トラム、バスと乗りまくって、歩きまくりホテル近くの地下鉄駅に戻ってきました。出口のところで検札しています。堂々とパスポートを見せ、「65歳以上です」というと「65歳以上が無料なのは住民に限られている。無賃乗車なので罰金を払ってもらいます」という。「朝、ちゃんと確かめてフリーだと聞いたのでこうしたのだ」と言い張っても「事情はよく分かるがダメはダメ!罰金二人分で12000フォリント(約6000円)を払ってもらいます。カードキャッシングはそこの機械でできますよ」涼しい顔で聞き入れてくれない。やむなく罰金を払ったが何とも悔しい。件の検札員は市交通局のポスターのところに連れて行き、ここにその規則が書いてあると指差す。たしかに住民のみに適用されると書いてあるようだ。ブダペストは高齢住民にはやさしいのだった。