山田洋次監督といえば「男はつらいよ」シリーズがあまりにも有名ですが,寅さん亡き後初めての時代劇を作りました.藤沢周平原作の時代劇「たそがれ清兵衛」ですが,2年ほど前に観て改めてファンになりました.2作目の時代劇「隠し剣 鬼の爪」に続いて3作目が今上映中の「武士の一分」.やはり藤沢周平原作です.キムタク主演と聞いて大丈夫かなと思いながら観に行きました.意外や意外,キムタクが実にいい.彼は剣道をやっていたとかで,殺陣が様になっていました.映画初出演の宝塚出身の檀れいがういういしい女房役でしたが,清楚な役柄をうまく演じていました.歌舞伎の阪東三津五郎が悪役を演じきっていた.寅さんものと同じで筋書きは読めるので安心して楽しめます.ハリウッド映画がやたらお金をかけた活劇ものになってきましたが,そんなにお金をかけずともいい映画を作れることを主張しているように感じました.