最近ボランティアで地域の音楽活動支援としてコンサートの企画・運営のお手伝いをしている。年に2,3回のコンサートを区の支援のもとに開催しており回を数えること110回に及ぶ。昨日はジャズヴァイオリンの寺井尚子さんのカルテットであった。今回のコンサートでは、実行委員としての私の役割は大したことはなく、聴衆の列の整理だとか車椅子の対応などであった。その対価として、コンサートの舞台裏をかいま見ることが出来た。最近の軽音楽では音響電子機器がたくさん使われる。ヴァイオリンはもちろんピアノもベース、ドラムスも音をマイクで拾ってミキシングし強力なスピーカーで音を鳴らす。このような音つくりのことを総称してPA(public address)というらしいが、演奏前のリハーサルではPAのセッティングが一仕事である。
寺井さんのコンサートでは音合わせから新曲のリハーサル風景をタップリ見ることが出来たのは素晴らしい体験だった。イントロはどうするかとか、ソロの掛け合い、テンポの調整など寺井さんの指示できっちり決めていく。リラックスしながらも真剣に曲つくりをする姿を目の当たりに出来た。
本番では熱演のあまりヴァイオリンの弦を切ったけれど、ピアノがカバーしている間に弦を張替え、さりげなく演奏を続ける、流石プロと思わせる根性も見ることが出来た。最後には花束を贈呈する役を務め、寺井尚子さんと握手するおまけまでついた。疲れたけれどとても充実した一日だった。