学校を出て就職したのはある電気メーカーの研究所だった。希望通りのコンピュータの研究部門でそこには40名ほどの若い技術者、研究者が長森室長の指導の下にコンピュータの研究に携わっていた。1年後に長森さんが主力部隊を引き連れて工場で新しいコンピュータ開発にあたり、私たち10名ほどが研究所に残された。その頃のメンバーが長森学校同窓会と称して毎年集まるようになってもう39年になる。長森さん始め8名ほどが世を去ったが同窓会だけはまだ続いている。新入社員の頃の職場の集まりであるから当然ながら私は最年少組である。現在最年長のメンバーは喜寿を迎えたし、後期高齢者が続々と増えている。長森さんが亡くなったときこの会を終わりにするかどうかが話し合われたがそのまま続けることになった。もう現役の人は2,3名しかいない。最近では老人会の集まりみたいな雰囲気で健康法、病気の話、介護の話が中心的な話題になってきた。いつまで続くか分からない。誰もいなくなるまで続くのだろう。