横浜北部の5月末から6月初めは虫屋が忙しい時期だ。低地ゼフと呼ばれる森のシジミチョウが年に一度現れるからである。アカシジミ、ウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミ、ウラゴマダラシジミ、ミドリシジミ、オオミドリシジミの6種がここらでは見られる。いずれも体長1.5-2cmほどの小さな蝶だがとても魅力的な姿をしている。年に一度この時期にしか成虫は現れずあわらだしくパートナーを見つけ木の芽の近くに卵を産みつけて姿を消す。そして冬を越して春の新芽が吹き出すころ孵化して新芽を食べて育ちこの時期に姿を現す。私も、毎年このころには里山にカメラ片手に出かけゼフ達に会いに行く。今年も何度か会いに行ったが残念ながらまだお目にかかれずにいた。
ところが、昨日の夕方我が家の庭先のキンモクセイノ葉の上にウラゴマダラシジミが訪ねて来てくれた!この地に住んで40年近くになるがこんなことははじめてである。あわててカメラを取りに行き、姿を抑えた。しかし落ち着いてよく写真を観ると裏の模様がウラゴマダラとは少し違う。どうやら少し大型のルリシジミのようだ。がっかり。そして非常に恥ずかしい。